コウヤコケシノブ  高野苔忍
[中国名] 华东膜蕨 hua dong mo jue
[学名] Hymenophyllum barbatum (v.d.B.) Baker
コケシノブ科  Hymenophyllaceae コケシノブ属
三河の植物観察
コウヤコケシノブの表裏の脈の毛
コウヤコケシノブ葉鋸歯
コウヤコケシノブ葉鋸歯
コウヤコケシノブの包膜の鋸歯
コウヤコケシノブ
コウヤコケシノブ葉
 コウヤの由来は高野山から。根茎は褐色~赤褐色~暗褐色、細い糸状、長く岩上などを這う。葉柄は1~4㎝離れてつき、長さ0.5~6㎝の糸状。葉身は長さ4~8㎝、幅1~3㎝の長楕円形、2~3回羽状複葉、1層の細胞層で、薄く、脈が見える。羽片の切れ込みは浅く、裂片の縁に鋸歯があるのが特徴。葉裏の軸には淡褐色の毛が生える。九州以北のコケシノブ属で鋸歯があるのは他に無い。ソーラスは裂片の先につき、包膜は長さ1.5~2㎜、幅約1㎜の卵形~惰円形、上縁には歯牙がある。2n=42
 類似のキヨスミコケシノブは裂片の先に鋸歯がない。ホソバコケシノブは裂片の幅が狭く、軸につく角度が約60度で、包膜が全縁。コケシノブは裂片の先が鈍頭~円頭で、軸に対して30~45度の鋭角につく。ミカワコケシノブはホソバコケシノブに似るが、包膜の縁に欠刻状の著しい歯牙がある。
[草丈] 5~10㎝
[生活型] 常緑性
[生育場所] 樹幹、岩上
[分布] 在来種  本州(青森県以南)、四国、九州、沖縄、朝鮮、中国、台湾、インド、ヒマラヤ、ミャンマー、タイ、ベトナム
[撮影] 愛知県民の森   04.5.15
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