エゾハリガネゴケ  蝦夷針金蘚
[中国名] 灰黄真藓 hui huang zhen xian
[英名] pale thread-moss
[学名] Bryum pallens Sw. ex Rohl.
ハリガネゴケ科  Bryaceae  ハリガネゴケ属
三河の植物観察
エゾハリガネゴケの蒴
エゾハリガネゴケの乾いた葉
エゾハリガネゴケの湿った葉
エゾハリガネゴケの葉先
エゾハリガネゴケの葉身細胞
エゾハリガネゴケ
エゾハリガネゴケの葉
エゾハリガネゴケの葉基部の舷
 植物体は小さく、長さ5~10㎜、ほとんど緑色、ときに褐色や赤色を帯びる。茎は赤色を帯び、ときに分枝し、基部に仮根をつける。茎の下部の葉は小さく、上部の葉は大きく、立つか,
乾いてもやや捻じれる程度。枝葉は長さ約1.2㎜と小さい。茎葉は長さ1.5~2.2㎜の広卵形~楕円状卵形、先は短く尖り、縁はわずかに反曲し、全縁。全周に1~2細胞列の舷がある。中肋は細く、葉先か葉先近くに達するか、突き出す。中部の葉身細胞は長さ50~60μm(China Moss:長さ45~72 µm、幅14~26 µm)の六角形、薄壁、縁寄りの細胞はやや幅が狭い。雌雄異株。蒴柄は長さ20~25㎜(China Moss:約20㎜)、赤褐色、上部で曲がる。蒴は長さ4~4.5㎜、黄褐色、棍棒形、頸部が壺部とほぼ同長、水平から下垂し、乾くと頸部にしわが寄る。蒴歯は2列。外蒴歯は上部は透明、下部はやや黄色を帯びる。胞子は直径12~15μm(China Moss:12~18µm)。
 ハリガネゴケは長さ2~2.5㎝と大形。葉は長さはほとんど同じであるが、基部の狭まりがやや少なく、乾くと強く捻じれる。葉縁の舷が1~3細胞列、中肋が葉先から長く突き出る。
 オオハリガネゴケは大形で長さ10㎝にもなる。葉は長さ約3㎜と大きく、葉幅が中部以下で最も広い。舷の幅が広く、下部で4~5細胞列。葉の中肋が赤色を帯びることが多い。
 ホソハリガネゴケは茎が0.5~1㎝。葉は長さ2~2.5㎝、中肋が葉先から長く突き出し、葉縁の舷が不明瞭。
[分類] 蘚類
[草丈] 5~10㎜
[生育場所] 岩上、腐食土
[分布] 在来種  日本全土、北半球北部に分布
[撮影] 新城市  10.3.14
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