よく似た
ヒロクチゴケと同じように畑や水田の畦などでよく見られる。ヒロクチゴケは蒴を春につけるが、アゼゴケは秋につける。
茎は高さ3~8㎜、直立し、茎の上部に葉が集まってつく。下部の葉は長さ約1.0㎜、幅0.6~0.83㎜、上部の葉は大きく、長さ約4㎜、幅1.2㎜、卵形~楕円状卵形、葉先は尖り、明瞭な舷はなく、あっても幅が狭い細胞が1列に並び、葉先付近の縁に普通、微歯がある。中肋は葉身全体にあり、葉先から短く突出することもある。中部~上部の葉身細胞は長さ50~75µm、幅30~40µmの短い長方形~五角形~六角形。下部の葉身細胞は長さ150~180µm、幅30~50µmの大きな不整の長方形。薄壁。縁の細胞1列は幅が狭く、長い。雌雄独立同株(雌雄異苞
autoicous)。蒴は直立し、相称のカップ状(半球形)で、短い嘴が外れるとカップのように見える。蒴柄は赤褐色、長さ2~3㎜と短い。胞子は黒褐色、直径25~35µm、表面に小刺状のパピラが密生する。
類似のヒロクチゴケは葉が大きく、中肋が葉先から突出し、葉縁の舷が明瞭。また、蒴が春に成熟し、蒴柄の長さが4~8㎜である。
コツリガネゴケはヒロクチゴケに似ているが、中肋が葉先から出ず、蒴柄の長さ8~15㎜。