トゲシバリ  
[学名] Cladia aggregata (Sw.) Nyl.
ハナゴケ科  Cladoniaceae  トゲシバリ属
三河の野草
トゲシバリの枝
トゲシバリの枝
トゲシバリ
 カラタチの枝によく似た樹枝状地衣で、しばしば、直径5~20㎝の大きなマットを形成する。基本葉体は小鱗片状、皮層があり、早期に消滅する。擬子柄 pseudopodetia は高さ(1)2~5(8)㎝、ストロー状の中空、光沢があり、鱗片をつけることはなく、乾くともろく、背面は緑色、光があたらない腹側は無色~淡色、腹面に楕円形の穿孔が多い。乾燥標本は黄褐色になる。不稔の擬子柄は角状、乾くと硬く、大きさは極端に変わり、幅は0.2~3(8)㎜、2又~不規則に分枝を繰り返し、曲がりくねり、平伏又は斜上し、基部付近は仮軸を形成し、先は細い刺状の小さい枝になる。稔性の擬子柄は不稔の擬子柄より大きく、厚く、穿孔も多い。 子器 は単一又は複数つき、幅0.3㎜以下、やや凹面~平面の円盤形、黒褐色~黒色。子嚢胞子は長さ12~15µm、幅4~5µm。粉子器 は黒褐色、細粒状、長さ約320µm、幅約120 µmの惰円形。粉子は 長さ約5µm、幅1µm。皮層は厚さ140µm、軸に平行な菌糸が集まり、筒状になる。スポットテスト 地衣体:K-, C-, KC-, P-。二次代謝物質はバルバチン酸 , 4‐O‐デメチルバルバチン酸 , fumarprotocetraric acid , ウルソール酸, 不明のトリテルペン, 不詳の13物質を含む。
[分類] 子嚢地衣類(Ascolichens)
[生育形] 小鱗片状~樹枝状
[大きさ] 直径 1~8㎝
[生育場所] 低地~山地の地上、岩上
[分布] 在来種  本州(関東以西)、四国、九州、アジア、オーストラリア、ニュージーランド、ハワイ、南アメリカ、南アフリカ
[撮影] 設楽町   04.9.24
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