和名の由来は昔、ヨーロッパで黄色のロウソクを作る原料とされたことから。岩上や樹上で見られる黄色の地衣類。
小形の葉状地衣、背面は黄色、日陰では緑色を帯び黄緑色(オリーブ色)、腹面は白色~淡褐色、少数の長さ約0.5㎜の白色透明な偽根を出す。直径約1㎝の個体が群落をつくり、3㎝ほどに大きくなる。裂片は幅0.1~0.5
(1.2)㎜、深く切れ込み、粉芽をつける。上皮層は厚さ10~30µm。髄層は白色、薄い。下皮層は厚さ約20µm。子器はまれ、幅約1.5㎜以下。子器盤は淡黄色~橙黄色。子嚢は長さ60~82µm、幅22~26
µm。子嚢胞子は1子嚢中に多数、無色、長さ6~15 µm、幅4~6 µmの長円形、1室。スポットテスト 地衣体:K-又はK+黄色 , C- ,KC-,
P-。二次代謝物質はスチクタウリン、プルビン酸誘導体を含む。
オオロウソクゴケ Xanthoria fallax (orange wall lichen )は樹皮、稀に岩上にに着生し、背面は鮮黄色~橙黄色、腹面は白色。地衣体は裂片が多く、直径1㎝以下のロゼットとなる。裂片の先に粉芽をつける。K+紫色、C-,
KC-, P- , アトラノリン、バリエチン、キノン系色素を含む。
ツブダイダイゴケ Caloplaca flavovirescensは低地のコンクリート上でよく見られる。橙黄色~黄緑色の痂状固着地衣。地衣体は小さな鱗片状。子器は橙色。
K+赤色。