ヒメジョウゴゴケ  姫漏斗木毛
[英名] cup lichen
[学名] Cladonia humilis (With.) J. R. Laundon var. humilis
ハナゴケ科  Cladoniaceae ハナゴケ属
三河の野草
ヒメジョウゴゴケ子柄横
ヒメジョウゴゴケ子柄
ヒメジョウゴゴケ子柄
ヒメジョウゴゴケ子器
ヒメジョウゴゴケ子器2
ヒメジョウゴゴケ
ヒメジョウゴゴケ鱗葉
 基本葉体は鱗片状、永存性、長さ1~5㎜、幅1~2㎜の円形、縁がわずかに円鋸歯縁。子柄 podetia は直立し、単一、高さ0.5~2㎝、直径2~6㎜のラッパ状盃形、粉芽をつける。盃底は閉じ、基部の直径約1㎜。外髄と内髄があり、共生藻は外髄にある。子器 apothecia は盃縁につき、レキデア型、凸面、褐色。オーストラリアでは子器 は見られない。スポットテスト 地衣体:K+黄色, P+ 赤色 。二次代謝物質はアトラノリン、フマールプロトセトラール酸を含む。
 アツバジョウゴゴケCladonia pyxidataは山地の蘚類の間や岩上に着生する。鱗葉が厚く、内部にシュウ酸石灰の白粉がある。鱗葉は長さ3~5㎜、幅1~2㎜、円鋸歯縁~波状鋸歯縁。子柄は高さ1~3㎝、盃幅8㎜以下、上部や盃は小鱗片や顆粒状の皮層で覆われる。子器はまれにつき、直径1~5㎜、暗褐色。K- , P+ 橙赤色
 ジョウゴゴケCladonia chlorophaea は地上、樹皮、朽木上に着生する。鱗葉は直径1~2㎜、円鋸歯縁。子柄は長さ1~4㎝、直径1~2㎜の漏斗状、盃縁からさらに小枝を発芽し、褐色の子器をつける。K-又は稀にK+ 弱く黄色, KC-, P+ 橙赤色 , フマールプロトセトラール , 酸髄UV-。
 メロジョウゴゴケCladonia merochlorophaea 基本葉体の鱗片葉が長さ1~3(4)㎜、幅0.5~1.5㎜。上面は灰緑色~褐色、下面は下皮層が無く、白色~灰色。子柄は高さ10~25(40)㎜、幅1~2㎜、暗緑色~緑褐色、盃幅5㎜以下。子器は盃縁につき、直径0.15~1.5㎜、褐色。皮層:K –, C+淡紅紫色, KC+淡紅紫色, P –/+赤色(日本産はほとんどP-) , UV-。メロク口口フェア酸、4-O-methylcryptochlorophaeic acid、フマールプロトセトラール酸を含む。
 グレイジョウゴゴケCladonia grayi は低地の地上に生ずる。鱗片葉が緑灰色~灰褐色、縁にシリアがある。子柄が褐色を帯びることがある。子器は盃縁につき、褐色。ジョウゴゴケに似て、グレイアニン酸を含む。 K- , P-, 髄UV+ 青白。。
[分類] 子嚢地衣類(Ascolichens)
[生育形] 鱗片状~樹状
[大きさ] 高さ 0.5~1(2)㎝
[生育場所] 平地、低山地の地上
[分布] 在来種  本州、四国、九州、東アジア、西ヨーロッパ、北アメリカ、南アメリカ、オーストラリア
[撮影] 幸田町   05.3.5
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