薄暗い山道のコンクリート側溝に群生していた。
植物体は小形。茎は稀にしか分枝せず、葉を含めて長さ1.9~6.4㎜(China Moss : 長さ2.6~5.0㎜、幅1.8~3.5 ㎜)、3~15(China
Moss :4~9)対の葉を扁平につける。中心束は弱い。葉は長さ0.6~1.9㎜(China Moss : 長さ1.3~1.6㎜、幅0.4~0.5㎜)の長楕円状披針形~卵状披針形、鋭頭。葉縁に歯はなく、明るい舷がある。舷は背翼で1~2列、腹翼で2~5列、厚さ1~3細胞。中肋は短く、突出する。腹翼は葉の長さの1/2~3/5。葉身細胞は長さ7~14µmの方形~六角形、厚壁、厚角。中肋付近の基部では細胞が長い。雌雄異株だが、稀に雌雄混立同株となる。雌器は普通、中部の葉腋につき、雄器は別の葉腋につく。蒴柄は2.0~9.0㎜(China
Moss : 長さ6~8㎜)。蒴は傾いてつき、非相称。雌苞葉は長さ0.6~0.8㎜。蓋には長さ約0.5㎜の嘴がある。蒴帽は尖帽、長さ約0.5。蒴歯は長さ0.2~0.3㎜、基部の幅38µmの線形。胞子は直径7~12µm。n=5
類似の長さ5㎜前後のホウオウゴケ類にはキャラボクゴケ、コホウオウゴケ、サクラジマホウオウゴケ、エゾホウオウゴケなどがある。このうち舷があるのはエゾホウオウゴケである。
エゾホウオウゴケの蒴は直立してほぼ相称で、蒴柄が1.3~7.5㎜とやや短い。
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