桜の木などでよく見らる。和名の由来は蒴柄を鞘状に包むことから。
植物体は小形、緑色~暗緑色。茎は直立し、長さ5~10(20)㎜。葉は長さ1.5~2.5㎜の狭披針形、先がしだいに細くなり、尖る。葉は乾いてもほとんど縮れない。葉縁は全縁、葉わずかに反曲する。中肋は葉先に達し、突出する。葉身細胞は長さ8~10μm(China
Moss:長さ3.5~9µm、幅3.5~5µm)のほぼ方形、厚壁、平滑。葉身の中部の縁は2細胞層。葉翼の細胞は長さ35~45µm、幅9~11µm。
雌雄同株(異苞)。蒴は直立し、相称の倒卵形。雌苞葉は長さ2~3㎜、蒴柄を鞘状に包む。蒴柄は長さ1.5~3㎜。蒴は長さ0.8~1㎜、幅0.5~0.7㎜、
倒卵形、基部に気孔がある。蓋には長さ00.3~0.4㎜の嘴がある。口環はよく分化する。蒴歯は16本、外面に横条がある。蒴帽は尖帽形であり、縦の筋がつき、深く切れ込む。胞子は直径40~70µm。
モミゴケは葉が乾くとねじれ、葉身細胞が惰円形、雌苞葉が鞘状にならず、蒴帽が長く、下端が短く切れ込む。
タチヒダゴケは蒴柄が短く、蒴が大きく、蒴帽の襞が深い。