植物体は小形~中形、淡緑色~黄緑色、光沢があり、密にマットを形成する。茎は這い、不規則に分枝し、枝は立ち上がる。枝は長さ7~10㎜、葉は接するように重なってつき、葉を含めた幅2~2.5㎜。中心束はある。茎葉と枝葉は似ている。葉は相称、非相称のときもあり、長さ1.3~2㎜、幅0.6~1㎜、卵形~卵状惰円形、椀形に深く凹み、先が尖り、ほぼ全縁、先に微歯があることもある。中肋は2叉して短く、ときに葉中部に達する。葉中部の葉身細胞は長さ60~120µm、幅8~12(15)µm、線形~偏菱形。葉上部の細胞は短い。葉基部や縁の細胞は厚壁。翼部の2~3列の細胞は矩形~線状偏菱形。雌雄異株。雄株と雌株は似ている。雌苞葉は長さ約2.5㎜の卵状披針形、中肋が短い。蒴柄は長さ10~15㎜、下部は赤褐色、上部は黄色。蒴は長さ2~2.5㎜、楕円形、傾いてつく。胞子は直径10~13
µm、パピラは少ない。n=10,11。
ハサナダゴケは葉がやや広がるように扁平につき、葉幅がやや狭く、非相称、椀形にほとんど凹まない。蒴柄が長さ12~22㎜、赤褐色。
マルバハサナダゴケはハアナダゴケの変種。葉が凹み、茎に丸くつく。