カンハタケゴケ  寒畑苔
[学名] Riccia nipponica S.Hatt. ex Shimizu et S.Hatt.
ウキゴケ科  Ricciaceae ウキゴケ属
三河の植物観察
カンハタケゴケの葉状体
カンハタケゴケの背面
カンハタケゴケの腹面
カンハタケゴケ
カンハタケゴケ葉状体の断面
 和名の寒畑苔は秋から冬に見られることから。
 葉状体は長さ1~2㎝、幅2~5㎜、無毛。透明な1~2細胞層の突起が背面に密生し、湿っているとガラスのように輝く。乾燥すると光沢がなくなり、白緑色になる。腹面に1列の透明な腹鱗片があり、淡色の仮根が密生する。気室は2~3層。細胞に油体はない。雌雄異株。胞子体は背面の腔所に沈生しする造卵器で造られ、葉状体の中で黒色に熟す。弾糸はなく、葉状体が腐って、胞子を放出する。胞子は黄褐色~褐色、直径70~80μm、幅の広い翼があり、遠心面の径上の網目は約4個。
 ウキゴケ属のウキゴケ、ミヤケハタケゴケ、コウキゴケは葉状体の背面が平滑。ハタケゴケやウロコハタケゴケなどは気室がない。
 イチョウウキゴケはイチョウウキゴケ属、水田や池の水面に浮かんで、群生する。
[分類] 苔類
[草丈] 0.5~1㎝(長さ)
[生育場所] 畑、水田などの露出した湿った土上
[分布] 在来種(日本固有種)  日本全土
[撮影] 蒲郡市   05.1.15
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