マツ科 Pinaceae
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分類 |
裸子植物(Gymnosperms)-マツ目(Pinales) |
分布 |
北半球に多く、世界に11属約235種が分布し、日本には6属24種が自生する。 |
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特徴 |
常緑又は落葉針葉樹。高木稀に低木。花は単性、雌雄同株。小枝はしばしば2形成。長い小枝は明瞭な螺旋状に葉がつき、ときに密な葉が鱗片状になる。短い小枝はしばしば成長の遅い腋生スパー(spurs)となり、先に密に葉束をつける。葉は単生又は葉鞘で基部が包まれるときは(1)2~5(8)個の束になる。葉身は線形~針形、沿着しない。球花(cone)は単性。花粉錐(毬状花序
pollen cone)は単生又は束生、螺旋状に多数の小胞子葉(microsporophylls)がつく。小胞子葉は2個の葯室(microsporangia)をもち、花粉は普通、2気嚢型(2-saccate)
[ヒマラヤスギ属 Cedrus、カラマツ属 Larix、 トガサワラ属 Pseudotsuga、ほとんどのツガ属 Tsugaでは1気嚢型]。胚珠錐(球花
seed cone)は直立又は下垂し、1年目、2年目又はたまに3年目に熟し、裂開又はたまに裂開しないものもある。多数の種鱗(ovulate scale)と包鱗(bract)が螺旋状につく。種鱗(ovulate
scale)は普通、授粉時に苞鱗より小さく、上面に2個の上向きの胚珠をもち、分離又は苞鱗に基部で合着し、成熟して種鱗(seed scale)になる。種鱗(seed
scale)は密着し、木質又は革質、形や大きさは様々で、2種子を持ち、球果が熟した後に宿存又は落下する。苞鱗は分離又は種鱗に基部で合着し、よく発達するか又はやや突き出るか又は突き出ない。種子は末端に翼がある。子葉は2~18個。発芽は地下性又は地上性。2n=24。 |
用途 |
クロマツやアカマツなどが庭園に植えられる。風に強く、防砂林や防風林にもよく植栽される。材が粘り強く、建築の構造材などに利用される。アカマツ林にはマツタケが出るため、管理されているアカマツ林も多い。種子が大きいチョウセンゴヨウの種子などは松の実として食用にされる。 |
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ツガ属 |
コメツガ |
Tsuga diversifolia (Maxim.) Mast. |
ツガ |
Tsuga sieboldii Carr. |
マツ属 |
アカマツ |
Pinus densiflora Sieb. et Zucc. |
クロマツ |
Pinus thunbergii Parl. |
ハイマツ |
Pinus pumila (Pall.) Regel |
ヒメコマツ |
Pinus parviflora Sieb. et Zucc. |
モミ属 |
オオシラビソ |
Abies mariesii Mast |
シラビソ |
Abies veitchii Lindl. |
モミ |
Abies firma Sieb. et Zucc. |
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